いまさら『戦姫絶唱シンフォギア』を履修する――【第3話感想】
第3話 STORY
自分と同じ戦場に立つと申し出る響に対し翼は、常在戦場の意志の体現、アームドギアを構えてみせろと詰め寄る。戸惑うばかりの響。装者同士が激突しかねない状況を回避できたのは、割って入った弦十郎の活躍であった。その日からひと月近くが経過するものの、響と翼の間に横たわる溝は埋まる様子はなく、頻発するノイズへの対応に心を磨耗させるばかりであった……つかの間の日常。疲労から小テストで及第点すらも取れなかった響は、未来に手伝ってもらいながらレポートまとめにいそしむ。それは、2人で交わした、流れ星を一緒に見る約束を守るためであった。
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第三話「夜にすれ違う」感想
前回の引きから、響のとどめの一言で翼との仲は最悪な状態に。
ただでさえ心乱れているであろう翼に「奏さんの代わりに~」なんていったらそら引っ叩かれるだろうさ。
その時点までの響は自分の事しか考えていない感じもするし、翼の事を気にかけるきっかけになれば良いんだけど。
翼もこの後の展開で何か現状のブレイクスルーがあるんだろうけど、どうなるのか……。
というか指令強すぎでしょう。もうこの人が戦えばいいのではと思ったけど、そうか、適合者じゃないと駄目なのか……。
未来との約束を邪魔されてブチ切れた響のシーンは結構好きなのですが、ちょっとキャラ崩壊してない? それとも何かその辺りも理由があるのかな。
そして最後に出てきた謎の女の子は敵か味方か。話の流れからするとアメリカ側の人とか? それとも普通にノイズ側の敵? といった所で次回へ引き。
そういえばアマゾンプライムで見ているのですが、この映像はテレビ放送時のモノなのでしょうか?
翼がマネージャーと廊下を歩くシーンはいくらなんでも酷すぎ。めっちゃ不自然でちょっと心配になるレベル。
以上、第三話感想でした。
いまさら『戦姫絶唱シンフォギア』を履修する――【第2話感想】
第2話 STORY
胸に生じた衝動が収まると、響は自身に起きた変異に驚愕する。漲る力と身体に装着されたプロテクターは、いったいなんなのか?その疑問は晴れなくても、自分に向かって目を輝かせる少女を救うべく、この場からの逃走を試みるが…… 慣れない力に振り回されるばかりの響を救ったのは風鳴翼であった。危地より脱した響は、翼と共に特異災害対策機動部2課へと赴き、自分に目覚めた力が2年前に殉職した天羽奏より受け継いだものと知らされる。この力で誰かを助けられるのならばと、戦場に立つ決断を下す響。だが翼は、そんな響の屈託のない笑顔が受け入れられなかった。
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第二話「雑音と不協和音と」感想
一話の変身からの引きで、てっきり何か暴走的なモノかと思いきやそんな事も無く普通に力を使い始める響。正直拍子抜けというか、思わせぶりなあの魅せ方は何だったのか……。
今回は説明回というか1話で断片だけ見せていたものを何も知らない主人公を通じて視聴者にザックリ教えているといった印象。聖遺物とか適合者とか、シンフォギアとか。もっとも表面上の仕組みなどの情報が語られただけなので、後々もっと深い内容が語られていくのかな。
そして主人公・響の人間関係は特異災害対策機動部2課に所属し、適合者として戦う事によって、どうなっていくのだろうか。今回で言えば翼は自身の内面を抑えつつも、抑えられないで響に対してツンツンしてるし、友人の未来からはとても百合の波動を感じるし……。
若干歓迎会などでギャグっぽく展開を振った分、返し刀で斬られるんじゃないかとちょっと不安なところもあったりします。
一話目でお墓のシーンをぶち込んでるので油断してる所にヤバイ展開をぶち込んでこないかと、心配なわけです。
視聴の仕方としてどういうスタンスで見れば良いのかが正直分からないので、なんだか勝手に不安になってるだけの様な気がしますが。
ただただ、良い方に向かって行けばいいんですけどねぇ。
以上、第二話感想でした。
いまさら『戦姫絶唱シンフォギア』を履修する――【第1話感想】
『戦姫絶唱シンフォギア』……手元の資料(ウィキペディア)によると2012年放送開始のアニメである。
放送当時、私は見よう見ようと思いながらも結局見なかったアニメだ。
今現在もシリーズはどうやらシーズン4まで続いているらしい。
その作品名を目にするたびに私は、
『あ~~~、いつか見なきゃな~~』
こんな感じで、「なんとなく」見るのを先送りにしていた。
この「なんとなく」が実にメンドウクサイ代物で、要するに「気分」なのである。
『今日はラーメンって気分じゃないかなー』みたいなアレである。
誰だってあるでしょ。
「ラーメンじゃない気分」が6年続くことは稀だとは思うけれども。
時間はかかったけれども、「今」、「なんとなく」シンフォギアを見たくなったので、見始めたっていいじゃない。
まぁ、だいたいそんな感じで『戦姫絶唱シンフォギア』の第1話を見ました。
戦姫絶唱シンフォギア STORY
世界各国を脅かす、認定特異災害--『ノイズ』。ノイズと接触した人間は、体組織を炭素の塊と変えられ、為す術も無く崩れ落ちてしまう。ノイズこそ、まさに人類の天敵。各国軍組織は、最新・先鋭の戦術兵器を駆使してその殲滅にあたるものの、ノイズに対しては有効打となりえず、いまだ対処法を見出すことはできない。だが、日本政府は、他国に先んじて、対ノイズの切り札とも呼べる兵器の開発に成功する。兵器の名は『シンフォギア』。当代トップのボーカルユニット、『ツヴァイウィング』の風鳴 翼と天羽 奏は、アーティストであると同時に、シンフォギアを身にまとい、ノイズから人類を守る戦士でもあった。翼と奏の唄う歌に導かれるかのようにして、立花 響と小日向 未来の運命もまた大きく動きはじめる。『覚醒の鼓動』は、すぐそこにまで迫りつつあった。
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第一話「覚醒の鼓動」感想
見る前のシンフォギアのイメージは「歌いながら戦う変身ヒロインもの」といった感じで。一話を見終えた後もイメージはそんなに変わらない。
ただ、敵に襲われると体が炭になるとか、ラスト近辺の主人公(?)の響が変身する描写を見ていると一筋縄ではいかない様な、厄介そうな要素が盛り込まれていて、その辺は想像の外だった。
「けっこうシリアスに振り切れているのかな?」というのは冒頭のお墓のシーンですでに感じ取れる仕組みになっている様な気がするけれど、あのシーンは逆に「いや、始まったばっかりなのに主人公しんでるwww」となって半笑になってました。まぁ、見ていくうちに笑えなくなっていくような気はしているんですが!
それとライブシーンに力が入っているのは想定の範囲内だったですが、バトルシーンもすごく動いてて「これは良いものだ」と頷くと同時に「えっ、ちょっとまって、このレベルのアニメーションが4(シーズン)×13(話)=52話も見れちゃうんです?最高かよ」と、心のなかでガッツポーズ。
それにしても死んでしまった奏の声が高山みなみさんで豪華&勿体ない。所々歌う場面で「TWO-MIX」と心で念じてました。
第一話という事もあって主人公が変身したところで終了という流れでしたが、なんだか暴走している様に見えるのとその禍々しさ&カッコよさで完全に心をつかまれた感じで、もう続きを視聴するのは確定です。
以上、第1話感想でした。
ドリーム【感想】
アカデミー賞にもノミネートされていた映画「ドリーム」を見ました。
原題は「Hidden Figures」。日本での題名は一時「ドリーム 私たちのアポロ計画」でしたが、後にSNS上でタイトルについて叩かれて「ドリーム」と変更されました。
邦題タイトル問題は色々考えなくてはいけないと思うので、難しいとは思うのですが、アメリカ初の有人宇宙飛行計画であるマーキュリー計画を扱った映画ですので私も
『いや、アポロ計画は無いでしょ……』
と、当時思っていました(笑)
先月あったAmazonビデオの100円セールの時に購入していたのをすっかり忘れていて、視聴期限けっこうギリギリでの今回の視聴となりました。
ドリーム STORY
1961年、アメリカはソ連との熾烈な宇宙開発競争を繰り広げていた。NASAのラングレー研究所には、ロケットの打ち上げに欠かせない“計算”を行う優秀な黒人女性たちのグループがあった。そのひとり、天才的な数学者キャサリンは宇宙特別研究本部のメンバーに配属されるが、そこは白人男性ばかりの職場で劣悪な環境だった。仲の良い同僚で、管理職への昇進を願うドロシー、エンジニアを目指すメアリーも、理不尽な障害にキャリアアップを阻まれていた。それでも仕事と家庭を両立させ夢を追い続けた3人は、国家的な一大プロジェクトに貢献するため自らの手で新たな扉を開いていくのだった……。
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それは今もある
本作の舞台は1961年。天才的な数学者キャサリンを主軸に、管理職への昇進を願うドロシー、エンジニアを目指すメアリー、この三人の物語が進んでいきます。
この三人は実際に存在していた人物であり、この映画は冒頭で表示が出ますが実際の出来事を元にしたストーリーです。“元にした”なので少し脚色はされている様です。
主人公の三人の前には往く手を阻む障害が幾度となく現れます。
それは黒人であるというだけで向けられる奇異の目であったり、白人と区別され遠い離れたトイレに行かなくてはいけない事、受けたい授業を受けられないもどかしさ……。
人種差別や性差別。それをおかしいと思っていない人々。
時代がそうだったから? そうかもしれません。
いくらかマシになっているかもしれませんがそれでも、人種差別や性差別は50年以上経った「今」でもあることです。
途中である人物が言います。
「差別しているわけじゃないのよ」と。
それに対してドロシーが答えます。
「しっています。ご自分でそう思っているのは」
とてもキッツイ言葉です。
おもわず「おわぁ」とよくわからない奇声を上げるほどに、胸に刺さりました。
無意識の、心のどこかで差別しているのかもしれないと、私自身にも言われている様な気分でした。
生きる
彼女たちは自らの力で問題を解決していきます。
キャサリンは職場で肩身の狭い思いをしながらも自身の力で状況を良くしていきますし、それはメアリーやドロシーも同じです。
特に感銘を受けたのはドロシーの行動ですね。次に必要となるであろう技術を一足早く察知、勉強するのは本当に『先見の明がある』というのを体現していると思います。
そんな彼女たちに共通しているのはその芯の強さであると感じます。
仕事に対する熱意、目指す場所、なりたいモノへなろうとする思い。それぞれの思いを抱えながらも本当に強く、気高さすら感じさせるその生きざまに胸が熱くなります。
まとめ
実際の所、1961年当時のNASAでは(少なくともNASAの中では)作中にでてくる白人用と黒人用(というか白人以外の人達)とで別れたトイレなどといった、差別的な設備は無かったそうです。他にもまぁ色々と史実と違う所はある見たいですがここで紹介するのは割愛。
作中幾度となく差別的なシーンを目の当たりにし、暗澹たる思いにかられます。
ですがそのたびにキャサリン達の活躍やその持ち前のタフさで進んでいく様などを見ていると、気分が完全に沈まずに済みます。それに度々かかるBGMも良いですね。
その辺はバランスが優れているのかなぁとも感じます。史実であればそこに寄せるあまり物語が平坦になりそうなものですが、キャラクターで魅せているというか、そんな感じも受けます。
心をざわつかせる、いい映画でした!
デッドプール2【感想】
大ヒット映画デッドプールの続編、「デッドプール2」(DEADPOOL2)を朝一で見てきました。
何でもありのハチャメチャヒーロー、デッドプールの物語です。
デッドプール2 STORY
最愛の彼女ヴァネッサを取り戻し、お気楽な日々を送るデッドプール。
しかしそんなのは束の間、マッチョな機械男ケーブルがやってきて、大きな事件に巻き込まれてしまう。
ヴァネッサのたっての希望もあって、ケーブルが命を狙うミュータントの子供を守ることにしたデッドプールだったが、一人だとパワー不足。そこで特殊能力を持った奴らを集めて、最強鬼やばチーム“Xフォース”を結成するのだが…。
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以下ネタバレあり注意!
物語だけ見れば割と真面目(たぶん)
冒頭、デットプール=ウェイドは荒れた部屋で死のうとしています。そしてガスなどの爆発によって体が爆発四散する中、何故死のうとしているかを振り返る形で物語が始まります。
場面は世界中の悪党どもをやっつける世界ツアーを行っているデッドプールへと変わり、それが終わると例の部屋へと帰って来ます。そこには彼女であるヴァネッサが待っており、イチャイチャするウェイド。しかしそこへ悪党どもの生き残りの襲撃があり、ヴァネッサは死んでしまいます。
失意のドン底にいるウェイドは自殺する事にし、冒頭のシーンに戻ります。
冒頭のデッドプールが爆発四散するシーンを見た私は「あー、今回は振り返る形で物語が進むのかー。終盤にこのシーンに繋がるのかなー」なんて思っていたので、その後あっさり冒頭のシーンに戻ってきてチョット驚きましたね。こちらの事を揺さぶってくるこの感じも、デッドプールらしいと感じました。(勝手に思い込んでただけだけど。)
爆発でボロボロになったウェイドの部屋へ前作でも出ていたコロッサスが現れます。死体袋(?)に入れられたウェイドはコロッサスの元へ身をよせ、X-MEN見習いとして活動する事に。
その一番最初の仕事となったのが暴れているミュータントの少年・ラッセルを止める事。
現場に到着したウェイドはラッセルに説得を試みますが、そこで彼が孤児院で虐待を受けている事に気がつき、その場にいた孤児院のスタッフを射殺。それによってミュータント用の刑務所「アイス・ボックス」にラッセル少年と一緒に投獄されてしまいます。首につけられた能力抑制装置によって能力を奪われたウェイドはただのガン患者に。
そこへ登場するのが今回のキーパーソンであるケーブル。
彼はラッセルの命をねらっており、監獄は大混乱に。
混乱の最中、能力抑制装置が取れたウェイドはケーブルと対峙。二人は戦闘の爆発でアイスボックスの外へ放り出されます。
坂を転がり落ち、崖の下、凍った湖に落ちたウェイドは死の淵でヴァネッサに会います。自身の能力で死ねない彼は彼女から子供(ラッセル)を助ける様にと、助言をもらいます。
ここでの戦闘がとても気に入っていて、ウェイドがバキバキに折れた腕を使ってケーブルの首を締め上げるシーンが最高でした。デッドプールにしかできない戦い方って感じでナイスでした。
助言を受けてウェイドはケーブルからラッセルを守るために、仲間を集め、“Xフォース”を結成します。
別の場所に移動されることになったラッセルを奪取するためにヘリから飛び降りるXフォースの面々ですが、その際のアクシデントでほとんどが死んでしまいます(笑)
唯一生き残ったのはとてつもない強運をもったドミノだけ。そんな中、ラッセル達囚人たちを運ぶ輸送車を狙ってケーブルが現れ、ウェイド、ドミノ、ケーブルで戦いを繰り広げます。
アイスボックス内で危険人物であるジャガーノートと仲良く(?)なっていたラッセル。
ジャガーノートの一撃により輸送車は粉砕され、道路ごと崩壊。
ウェイドはジャガーノートに真っ二つにされ、ラッセルは孤児院に復讐するためにジャガーノートと共に去ってしまいます。
私はX-MENシリーズをまったく見ていないので、この急に出てきたジャガーノートというキャラクターは存じ上げないのですが、きっとこの辺りはシリーズファンに向けたサプライズだったのでは無いかと思うのですがどうなのでしょうか。予告にも出てきてなかったと思いますし。。。公式サイトにも名前は無いですしネ。
ウルヴァリン: X-MEN ZEROとSAMURAIしか見たことないという、この感じ。「やっぱり見なきゃダメかX-MENシリーズ」と思った瞬間でした。
場面が変わって盲目の老女ブラインド・アルの元へ身を寄せたウェイドは真っ二つにされた下半身が元に戻る途中の状態。
そこへケーブルが現れ、ジャガーノートを相手にするのは一人ではきついので手を組まないかとウェイドを誘います。
そして語られるケーブルの過去。彼は未来から来た存在であり、ラッセル少年は未来でケーブルの妻子を殺すのでその前に殺しに来たというのです。
ウェイドは30秒だけラッセルを説得する時間をもらい、ケーブルと協力関係に。
孤児院に向かう途中、コロッサスの元へ助けを求めて向かいますが彼の反応は無し。そのまま孤児院へ。
孤児院に向かうとそこにはちょうど孤児院に到着したラッセルとジャガーノートがいて、そのままラストバトルへ。
ケーブルが最終的に仲間になるのかな? というのはポスター等の今出ているビジュアルを見るとなんとなく想像できてしまうところです。(なんか仲良く並んでるし)
ですが敵と思っていた奴が利害の一致で味方になるというのはありがちと言えばありがちですが、実際に見るといいものですね。(少年ジャンプ的で)
小ネタをエッセンスに
全体的にパロディや小ネタ多めで、正直すべてのネタが分かったわけではないですが、ありとあらゆる場面に「仕込まれている」ので終始顔がニヤついていました。
オープニング映像がありましたが、007のオープニングのパロディになっていたりして全体的に映画ネタの小ネタが多かったですね。チョット記憶が定かじゃないですがオープニングの監督の名前の所に「ジョン・ウィックで犬を殺した」とか書かれていてホント一々面白かったです。
アイス・ボックスに収監された際は「組み分け帽子~」とか言っていたりして笑いました。
とはいえこの映画の笑える小ネタは本国の人たち向けという感じもしたので、日本の人たちがみた時にすべてのネタで笑えるかと言えば無理でしょうね。よほどそう言った知識を持っていないと笑えないんじゃないかと。
(例えばアドベンチャー・タイムの時計とか、分からんでしょ。たぶん。私も名前聞いた事ある程度だし向こうの有名なカートゥーンだっけ?ぐらいの認識)
まとめ
物語が収束を向かえて、短めのエンドロールが流れた後。ケーブルのタイムトラベル装置を勝手に使ってウェイドは好き放題やります。特に面白かったのがウルヴァリン: X-MEN ZEROに出てきた黒歴史デッドプールをウルヴァリンの前で撃ち殺す所ですね。公式的に抹殺して奴は居なかった事にしたって感じでしょうか(笑)
前編通して見てデッドプール2は全体的に手堅い作りになっていのではないでしょうか。前作以上にふざけてるデッドプール=ウェイドを見るのは楽しかったです。
ですが“第四の壁”を超えるシーンをもう少しだけ多くしても良かったのではないかと思います。まー、入れすぎるとつまらなくなりそうな気もしますけど。
もし続編が作られるなら、タイムトラベル装置を手に入れて、さらにハチャメチャになったデッドプールも見てみたいですね。
デッドプールのさらなる活躍を願いつつ〆させていただきます。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
二本松兄妹と木造渓谷の冒険【感想】
7月開始予定の注目のアニメ「プラネット・ウィズ」のCMが公開され、放送日や放送局が決定しました。
原作を担当する水上悟志先生の漫画がとても好きな私は、CMの映像で「おー、水上先生の絵が動いてる!」と興奮しっぱなしでした。
youtu.be
なのですが。
「いやー、楽しみだ、楽しみだ。
……あれ? 水上先生と言えば、なにかを忘れてる様な……?」
そしてそこで気づいたのです、そういえば水上先生の本を一冊、積んだままで読んでいなかった事に…!
という訳で、水上悟志先生の漫画「二本松兄妹と木造渓谷の冒険」を読みました。一冊完結の勢いのあるコメディでバトルなファンタジーです。
二本松兄妹と木造渓谷の冒険 STORY
二本松兄妹は半火精&半氷精の拝み屋コンビ。兄・朱彦は根暗な守銭奴、妹の雪緒は元気一杯な熱血娘だが、妹に預けた火を取り戻せば朱彦は氷剣二刀流を操る剣士になれる。ある晩、退魔師・零堂一族の跡取りで、県内最強剣士の零堂天吉の元から逃げてきた座敷童ねりねを助けた二人。
ねりねの護衛とその故郷・木造渓谷へ至る門探しを依頼され、叔父から多額の借金をしている兄妹は快諾するが、座敷童奪還を狙う零堂一味と対立する事に…! 水上悟志のノンストップジャポネクスファンタジーバトル、全一巻にてお届け!
過去作を感じる
今回の作品は妖怪などが出てくる日本寄りのファンタジーとなっています。同じような世界観の水上先生の作品と言えば「散人左道」や「戦国妖狐」、あとは短編集に収録されている色々な作品等があります。
主人公の二本松兄妹は普段、それぞれが持っている力のバランスを取る為に(力が暴走しないように)火の力を持つ兄の力を氷の力を持つ妹に預けています。その為「力」を本気で使用する際はキスをして、力を元に戻し戦闘を行います。
これは「戦国妖狐」の第一部の主人公“迅火”が奥義“精霊転化”を行う際に義理の姉である“たま”の血を飲むのに似ていますね。多分「戦国妖狐」を読んだ事がある人はみんなそう思ったかもしれません。「戦国妖狐」ちょい長めですが面白いのでオススメですよ。
ギュッと詰まった物語
読むまで勘違いしていたのですが、この物語の舞台は現代。あらすじを見て「なんだか江戸時代とかそういった時代背景なのかな……」なんて思っていました。
とはいえ現代の街などを舞台にするのは序盤、中盤だけで、終盤へと物語が進むにつれて舞台は街から異界・木造渓谷へと移っていきます。
個人的にはこの座敷童たちが住むという木造渓谷という設定がとても好き。さらにそんな場所で行われる怒涛の最終決戦は内容が濃縮されて、かつ詰め込みすぎにならない程度にごちゃごちゃしていて絶妙のバランスですね。
そろりそろりと始まり、気がつけば全力疾走で最後まで走り抜けている、とでも言いましょうか。。。
しかもオチも含めて綺麗に着地。勢いだけじゃない。
疾走感を感じながら、全一巻でパッと読めるのも魅力かなぁと思います。
なにやらカバー裏ではシリーズ化するかも、なんて話も出ていますし、今回は話にしか出てこなかった二本松兄妹の父親の話なんかも、読んでみたい所ではあります。
まとめ
トータルして楽しめた作品でした。キャラクターも、お話も、展開も好きです。
構想は2週間から一か月だそうで、それでここまでちゃんとまとまっているの自分はすごいと思うのですがどうでしょうか。
とはいえ例えばこの作品が一番最初に読んだ水上悟志作品だという人がいたとして、他の水上作品を読みたいと思うだろうか、と言えば正直微妙だと思いますね。
なので、少しでも水上作品に興味をもった方がいたら比較的新しい短編集「放浪世界」を推したいと思います。
色んな切り口の作品が楽しめて良いです。(ファンを増やしたい厄介なオタク)
ふふふ。それで興味が出れば「スピリットサークル」や「惑星のさみだれ」を読んで沼に浸かってほしい次第です。
(しかしいつもこの作家さんの漫画の表紙は面白くなさそうに見えるのは何なのだ……実際は面白いのに……)
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー【感想】
朝一でMCUシリーズ最新作、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」を見てきたので思った事をポツポツと書いていきたいと思います。
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー STORY
6つすべてを手に入れると世界を滅ぼす無限大の力を得るインフィニティ・ストーン。その究極の力を秘めた石を狙う“最凶”にして最悪の敵<ラスボス>サノスを倒すため、アイアンマン、キャプテン・アメリカ、スパイダーマンら最強ヒーローチーム“アベンジャーズ”が集結。人類の命運をかけた壮絶なバトルの幕が開ける。果たして、彼らは人類を救えるのか?
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以下ネタバレあり注意!
衝撃の展開
マーベルロゴが出た後、ソーやロキ、ハルク側から物語は始まります。MCUの時間軸でいうとマイティ・ソー バトルロイヤルのラストシーンのすぐ後になると思います。
そしてさっそくハルクが今回のボスであるサノスに負けて、ヘイムダルの「架け橋」によって一人地球へ飛ばされます。のこされたソーとロキですが、ロキが死亡、ヘイムダルも死亡、ソーも宇宙船ごとやられてしまいます。
ここでロキが死ぬとは思っていなかったので、とても驚きましたね。正直ここでサノスの方についていくのではと思ったのですが、ソーの方を取ったのはなんだか見ていて微笑ましかったです。
そして舞台はハルク=ブルース・バナーが飛ばされた地球へ。ドクターストレンジの元へ落ちたブルースはサノスの魔の手が地球に迫っている事を告げます。アイアンマン=トニー・スタークも合流したところへ急に敵の襲撃があります。これによってドクターストレンジはタイムのインフィニティ・ストーンごと敵につかまり、追いかけたアイアンマン、ついてきたスパイダーマンと共に敵の宇宙船ごと宇宙へ行く事に。
地球にある残りのインフィニティ・ストーンは残り一つ。ヴィジョンの額にあるマインド・ストーン。こちらも敵の襲撃がありましたが、ヴィジョンごとキャプテンアメリカが保護し一行はワカンダ王国へ。
一方のソーは宇宙漂流している所をガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの一行に助けられます。ここでソーは新しい武器をに入れる為に、武器を作れるドワーフの星へロケットとグルート共に向かいます。残されたスター・ロード=クイル達ガーディアンズメンバーはサノスが向かう次のインフィニティ・ストーンの元へ向かいます。
ざっとまとめると、ここまでで語った宇宙側と地球側、そしてサノス側の三つの場面が入り乱れて物語が展開していくわけですが、どの場面も中だるみすることなく面白い。個人的にはガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンバーが大好きなので、彼ら彼女らが出てくると途端にギャグ空間の様になるのがとてもよかったですね。作品ごとの空気感みたいなものをうまくアベンジャーズという“祭り”に馴染ませている様に感じました。
それぞれの各地のヒーローの健闘むなしく、サノスは最終的にすべてのインフィニティ・ストーンを手に入れてしまいます。その過程でガーディアンズのガモーラが死亡、ヴィジョンも死亡。
そしてソーが一太刀サノスに食らわせますが、結果はむなしくサノスはその目的である全宇宙の生命の半分の消滅を実行してしまいます。
ヒーロー側のほとんどのメンバーが塵と化して崩れて行き、残ったメンバーを残しエンディングへ。
正直、公式で「アベンジャーズ全滅!」という煽りをしていたので、この終わり方を想像していなかった訳ではないのですが、実際に見せられると衝撃ですね。公開前のネタバレ禁止を徹底していたのはまぁ「そりゃあそうだよねぇ」って感じです。
今後の展開は・・・?
ドクターストレンジも塵となって消えてしまう訳ですが、その前に今の現状を「これしかなかった」とトニー・スタークに語ります。さらにその前の場面では未来の可能性を実際に確かめたドクターストレンジですが、どうやら良い未来の可能性はかなり低い様子(数万回分の1とかだったはず)。現在のこの展開が彼の見た唯一の未来なのであれば良いのですが、彼が消滅し、インフィニティ・ストーンの奪われたこの状況では確かめる術がありません。
そもそも、インフィニティ・ストーンをすべて手にしたサノスに勝てる見込みはあるのでしょうか。正直まったく想像がつきません。
望みがあるのであれば、ガモーラがクイルに語ろうとしたサノスの秘密(?)でしょうか。どうやらそれはガモーラの死をきっかけにした何かであると推測できますが、何とも言えませんね。
この絶望の状況からどう逆転するのでしょうか……。
※4/29日追記(ガモーラの言っていたことは、難しく考えすぎたかも。まぁ、多分、インフィニティ・ストーンの在り処の事のくだりなんでしょうけど、最後にサノスと話す幼いガモーラが出ていたので、何かあるのではと。そこはそうであってほしいですね。)
まとめ「全滅。だけどすごく面白い!」
キャラクター面では、敵役サノスの掘り下げ方が割と丁寧なのが好印象でした。娘であるガモーラへの愛情を感じさせる、涙を流すシーンは意外でしたが良かったですね。
戦闘も全体的によかったです。見せ場がそれぞれに(そこそこ)あって、それでいて飽きさせないと感じました。
それと個人的には序盤のドクターストレンジ、トニー・スターク、ブルース・バナーの会話でバルーン・アートの話が出ていたのに笑ってしまいました。たぶん、これかなぁと(笑)
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全編通して、ずっと「最高かよ」と心の中で呟きながらの鑑賞となりました。もう一度見たい!
そして、ラストの「これ、どうすんの……」という絶望感もたまりませんでしたね………。しんどい。